
|

産業
- 産業部門でみる日本の労働人口
- 日本の男女が働く業種
- 戦後の日本における基幹産業復興政策
- 日本の造船業
- 鉱業:衰退する産業
- 産業政策と不況産業
- 消費財産業
- 日本経済における中小企業
- 大企業と中小企業のつながり
- 日本の電気機械工業
- 日本の自動車産業の始まり
- 自動車産業の発展と自動車の輸出
- 日本の携帯電話産業
- コンピューターゲーム産業
- 買い物の習慣と小売店
|
北海道夕張市近郊の楓炭鉱。
写真提供:二村高史
鉱業:衰退する産業
1960年代以来、日本の鉱業は衰退の一途をたどっています。2000年の鉱業従事者数は1950年当時のわずか10分の1となりました。中でも炭鉱や金属鉱山においては、政府がとった経済政策の結果、労働者数減少が最大となりました。1950年代、三井鉱山が打ち出した人員整理案に九州の三池炭鉱の労働組合が抵抗し労働争議に発展しましたが、1953年には会社側が譲歩し組合側の勝利に終りました。しかし、1960年には、激しい闘争のかいなく、多数の労働者が解雇されました。この背景には、石炭から原油にエネルギー源が転換されたことによって、石炭産業は日本経済にとってもはやは有益な産業ではなくなったことがあります。そのため、通商産業省は産業政策の一環として、石炭産業を縮小が望ましい産業として指定し、縮小によって生じる余剰労働力や資本を新たに推進すべき発展性の高い産業に使うべきである、という政策を打ち出しました。この政策のもとに、古い歴史を持ち地中深く採掘されてきた九州と北海道の炭鉱は閉鎖され、1970年代から1980年代にかけて石炭産業は徐々に縮小されました。1969年には炭鉱数は121鉱、炭鉱労働者は約69,000人いましたが、2000年には、それぞれ15鉱、2,723人にまで減少しました。
|
|
ポッドキャスト ダウンロード:
英語
| 日本語
|
文書 |
ビデオクリップ |
図表 |
写真 |
地図
|
|